日経平均は朝方年初来安値(8807円)を割り込んだが、外部環境の好転を背景に切り返した。
下ヒゲをつけるような形での反発になったとはいえ、底入れ感はない。東証1部の売買代金は低調で、
ショートカバーの域は脱しないだろう。
反発のきっかけとなったのは、10時頃に発表された中国のPMI指数。8月実績が51.7と4カ月ぶりに
改善、市場予想(51.5)も若干上回った。 ただ、中国株相場が軟調だったことを勘案すると、過剰反応
の感が否めない。
また、政治空白も懸念されよう。菅首相と小沢前幹事長が出馬表明し、一騎打ちが確定。前日は
「トロイカ体制」復活で対決回避とみられていたが、小沢氏側が具体的なポストを要求したため決裂
したという。このような状況だけに、14日まで円高対策などは期待できない。
過去の騰落実績から9月の特徴を探りたい。
1995〜2009年までの15年間において、9月の日経平均の騰落状況は4勝11敗(勝率は3割6分)。
過去10年でも2勝8敗、2000年から5連敗を喫するなど、鬼門の月といえる。
直近の動向を振り返ってみると、2009年が円高進行で7カ月ぶりに下落、2008年はリーマン・ショック、2006年は機械受注ショック、2004年はハイテク株安などで9日続落、2003年は円高進行で失速、
2002年は19年ぶりの9000円割れ、2001年は米同時多発テロで急落。上昇ケースは2007年FRBの
大幅利下げ、2005年は衆院選の与党圧勝。
例年、9月は芳しくなく、以前は持ち合い解消による需給悪化などが要因だったが、最近は景気減速
懸念や金融不安を背景に軟調となるケースが多い。 株式会社T&Cフィナンシャルテクノロジーズ
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